サンタ・マリア・デル・フィオーレ
大聖堂



フィレンツェでは、皆ドゥオーモと呼ぶ。 正式名前は、”花の聖母”。この大円蓋はフィレンツェを歩いているとどこからでも見えて、 これをめざせば迷子にならない。
工事は13世紀に始まったが、3万人が入る聖堂を支える 天井・円蓋をつくるにあたって、困難を極め最後には中断してしまう。 その後未完成のまま。
これを救ったのは、 洗礼堂の扉のコンクールに破れ、その後ローマで建築の勉強をしてフィレンツェに戻っていた あのブルネッレスキだった。 彼は未完だったドゥオーモの円蓋をそれまでにない画期的な工法でつくることを提案した。 完成まで140年。”花の聖母”と呼ぶにふさわしい堂々とした建物になった。
後にヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂の円蓋をつくったミケランジェロは、 故郷のこのドゥオーモを参考にし、また、教皇に「フィレンツェのドゥオーモより美しいものは つくれない」と言ったといわれている。
ドゥオーモ正面は白とピンクの大理石で、本当に美しい。 正面前のカフェにはドゥオーモをみながらくつろぐ人でいっぱい。 内部の見どころは3万人を収容する大理石の床、また、天井にはヴァザーリと弟子による「最後の審判」が 描かれている。

ところで、映画『冷静と情熱のあいだ』では、10年後にこのドゥオーモの円蓋で、出会う約束 をしてたっけ・・・・。 463段の螺旋階段はかなりきつい。




左手前が洗礼堂、その奥がドゥーモ
右端奥の高い建物がジョットの鐘楼