ヴェッキオ宮

シニョーリア広場

 




シニョーリア広場に堂々と建つゴシック建築がヴェッキオ宮だ。 この辺りもドゥオーモ地区とともに世界遺産に指定されている。 すぐ隣がウフィッツィ美術館。
ヴェッキオとは”古い”という意味で、14世紀に建てられてから700年間ずっと、政治の中心だった。 今も市庁舎として活躍している。 宮と呼ばれるのは、メディチ家のコジモ1世が一時期住んでいたからで、その後コジモはアルノ川対岸のピッティ宮に に居を移したが、政治の中心としての役割はずっと残った。 中にも入れるが、予想に反して 豪華そのもの。メディチ家の力の巨大さをみせつけてくれる。 当時2階にある”500人広間”の、左右の壁画を、ダ・ヴィンチとミケランジェロに競って描かせたというのだから。が、 この試みは途中で挫折してしまった。
さて、ここにはもうひとつみるべきものがある。 コジモ1世は新しいピッティ宮と、仕事場のヴェッキオ宮の間1キロを、アルノ川をまたいで雨にぬれずに行けるよう 廊下でつないでしまう。 担当したのがヴァザーリ。で、この廊下”ヴァザーリの回廊”とよばれ、 左右の壁には16.17世紀の貴重な絵画が700点も飾られている。回廊美術館だ。 予約をすれば見学も可能。


橋の2階部分がヴァザーリの回廊



ヴェッキオ宮の前に広がるのがシニョーリア広場。今回の旅行は6月だったので 夜9時ごろまで明るく、広場のカフェやバール、レストランではピザやビール・ワインを片手に たくさんの人々が盛り上がっている。 広場にはミケランジェロのダヴィデ像やペルセウス、ネプチューンの噴水などの彫刻があって、さながら野外美術館 といった感じ。世界は広いけどここでしか味わえない雰囲気に浸れる。 (ダヴィデ像はもちろんレプリカで、本物はアカデミア美術館にある) 夜カフェでくつろいでいたら、コンサートが始まった。 こういうところが、フィレンツェなのだ。 さてこの広場、ルネッサンス期には処刑場となり、 メディチ家に反乱した僧侶サボナローラ(ドメニコ派のサン・マルコ教会の修道院長だった) も ここで処刑された・・・。



夜になるとカフェもにぎわって・・・・・

サンタ・クローチェ教会で行われる
”カルチョ・ストリコ”の前夜祭