ジェロニモス修道院


15世紀に大航海時代を迎えて海洋王国として発展したポルトガル。当時のエンリケ航海王子は、イベリア半島のこの西端の地から世界をめざした。
彼が見い出したバスコ・ダ・ガマもここから出航、アフリカの喜望峰からインド洋へ〜。
この航海は香辛料や金・銀といった当時ヨーロッパでの貴重品を発見する旅となり、このルートを手に入れたポルトガルはその後しばらく”黄金時代”を極めることになる。
エンリケ王子の存在が、スペインに先駆けて大航海時代を生み出したといっても過言ではない。
そんなエンリケ王子の功績を称えて、マヌエル1世は約100年という年月をかけてジェロニモス修道院を建立した。全体が白亜の建物で、ひとつひとつの彫刻レース細工のように繊細。後にマヌエル様式と呼ばれるが、細かい技に圧倒され目を凝らして見入ってしまう。
1584年、日本から渡った「天正遣欧少年」もここを訪れているという記録が残っている。16世紀の少年は、どんな感慨を覚えたのだろう。
また、ヴァスコ・ダ・ガマもここに眠る。
見どころは正門や南門、内部の礼拝堂など。庭の回廊もすばらしくて柱には船や動物のレリーフが施されている。


ガマの顔も発見!