ピエタ



一番右の扉、といっても聖年にだけ開く扉から入ってすぐ右手、 つまり、大聖堂の入口に近い右手前のガラスの奥にある。 いつも、人だかりがしているので、すぐに分かると思う。
大聖堂には、みるべき物はたくさんあるけれど、 ミケランジェロのピエタは中でも、素晴らしい。 絶対に見ないでは帰れない、というくらいの作品だといえる。
ミケランジェロが24歳の時の作品で、彼の名を一気に世にだした。他の作家や彼自身、 生涯たくさんのピエタをつくっているが、やはりピエタといえば、この作品を 思い浮かべる人が多いはず。

ガラスの向こうにあるピエタ、 十字架にかけられたイエスを胸に抱くマリアは、とても深い悲しみの中にいて、 それがひっそりと静かな悲しみとして、 伝わってくる。 マリアの肩にかかるベルトにはミケランジェロのサインが入っているので、 見つけてみて。
また、ヴァチカンやローマでは、このピエタ像があちこちで売られている。大理石の ものもあるが、イタリア産の石で作られ値段の安いものもあるので、 表情が気に入ったら、想い出にいいかも。 ローマのホテル、”サボイ”のショップで、高さ15cmくらいのを2000円くらいで買った。