旧王宮内部はここをクリックしてください。

ヨーロッパでは、16世紀、ロシアに次ぐ大国だったのに、18世紀には、ロシアやオーストリアに分別 され、国自体がなくなってしまう。 改めて国を再建したものの、20世紀には、ナチス軍に改められ、市民は抵抗運動を続けるが(※)、その力はナチス軍に遠く及ばず、20万人もの市民が命を落とした。同時に戦禍のワルシャワは、そのほとんどを跡形もなく破壊されたのである。  
市民の思いで街は復興していった。 ワルシャワの風景をよく描いた画家ベルナルド・ベロットの絵や生き残った人々の記憶、どんな小さなことも逃さずに、一つひとつ丁寧に復元し、昔の面 影のあるワルシャワを再現していった。 ワルシャワの旧市街は、歴史地区として1980年、世界遺産に登録されている。

( ※)この時代の抵抗運動を題材にした映画、
アンジェイ・ワイダ監督の「地下水道」「灰とダイヤモンド」「世代」が有名。

クラクフ通りを北へ、聖十字架教会やワルシャワ大学を見学しながら上がっていくと、急に目の前におとぎ話のさし絵のような町並みが広がる。これが世界遺産に指定されている旧市街。

ザムコヴィ広場に立つと、目の前にはジグムンド3世像が十字架を手に立っている。1596年、クラクフからワルシャワに首都を移した王で、広場に立つ王宮に住んでいた。彼はもともとスウェーデンの王子だったが、婚姻によって、ポーランド王となる。ワルシャワの街を美しく整備したことは有名だが、ロシア遠征に失敗するなど対外的には失政も多かったという。

旧王宮は、今は内部を見学できる。どこかで見たような〜。そう、パリのヴェルサイユ宮殿を見学しているようだ。王座の間、謁見(えっけん)の間など王宮内の様子を歩きながら見学できる。ひととおり見学して出てくると、 広場には馬車が―――。
これはもっぱら観光客用。馬車にゆられて、のんびりと街をまわるのもいい。旧市街の至る所に 夏場は、オープンカフェがたくさん出て、みんなお昼からビールで乾杯だ。 カフェには、きれいなお花が咲いている。 それぞれに工夫したミニガーデニングといった感じで本当にきれい!

広場から狭い路地に入ると、道の両脇におみやげ物屋が続いている。ポーランド物産の琥珀やガラスの器、ロシアに近いからか、イコンも多いが、琥珀などは、市内よりも高い。観光客値段になっている。

 

また、この通 りには、 聖ヤン大聖堂が―――。ここは、歴代王の戴冠式や、昔から大切な行事が行われてきた。ワルシャワで最古の教会。

路地を抜けると、また小じんまりした広場に出る。ぐるりとカフェが並び、思い思いの時間を過ごす人でいっぱい。おとぎ話のような街の中、時がタイムスリップしたようで、いい感じ。さて、そろそろ旧市街も満喫。もう少し歩いて バルバカンへ―――。バロック洋式の砦につきあたる。牢獄や火薬庫として使われていもので、こういった馬蹄形の砦は、珍しく、今では、ヨーロッパで3ヶ所しか残っていない。



これがバルバカン