ザルツブルク


ザルツブルクの世界遺産
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ザルツブルクといえば、モーツアルトの生誕地として有名な街。 19世紀の博物学者で、世界旅行家のアレクサンダー・フォン・フンボルト は、「世界で最も美しい街は、ザルツブルクとナポリとイスタンブールだ」 と言っている。

ウィーンから西へ約300km。すぐそこは、ドイツとの国境。 この旅では、ウイーンから皇帝列車に乗りアットナング・ブッフ・ハイムへ、 後はバスで、ザルツカンマーグートの湖水地方を通り、ザルツブルクに入った。 晩秋の雨上がり、街全体がうっすらと霧がかかったようで、その深とした 雰囲気がこの街にあっている。 市内の中央を、ゆっくりとザルツァッハ川が流れ、新市街と旧市街に分けている。

この辺りは、紀元前1000年位から、岩塩の採取が始まり、その後ケルト人によって、 本格的にヨーロッパに輸出され始め、以来塩の交易で栄えてきた。 ザルツブルクという街の名も、「塩の砦」に由来している。 1000年もの間、神聖ローマ帝国の大司教領として、歴代の大司教が権力を持ち、 競って教会や宮殿を建て、宗教都市として繁栄してきた。 1996年、この街の歴史地区全体が世界遺産に指定されている。 今は、首都ウィーン、グラーツ、リンツの順で第4位の都市で、 夏に行われる音楽祭の街としても、有名。

旧市街のホーエンザルツブルク城や、オーストリアで最も古いサンクトペーター 教会、大司教の宮殿レジデンツや大聖堂、新市街にあるミラベル庭園など、 小さな街なので、歩いてゆっくり散策できる。 まるで、中世にタイムトリップしたかのような、時間を忘れさせて くれる街だった。


参考文献
「ザルツブルク」池内紀著、
「世界遺産の旅」小学館、
「週刊・地球旅行、天才モーツァルトのザルツブルク」講談社
「ザルツブルク」日本語版ガイドブック
「ハプスブルク家の悲劇」桐生操著
「個人旅行、オーストリア」昭文社